①先ず、実測で8.5mm厚のベニヤ板に合わせて、8.5mm角、長さ250mmの棒を作ります。
左から、ベニヤ・SPF・杉・桧・オーク・ウォールナット・マホガニーの計7種
ざっくりですが、3.5寸角、長さ3mの柱を想定して、各辺を1/12にしたスケールです。
(面積でいうと1/144?体積なら1/1728でしょうか??)
②各材料の片方をクランプで固定します。
③350mlの飲み物を、2本ずつ袋に入れて2日間ぶら下げました。
『結果1』錘によって木が曲がり、下がった先端の位置
・ベニヤ -35mm
・SPF -7mm
・杉 -6mm
・桧 -5mm
・オーク -6mm
・ウォールナット -6mm
・マホガニー -5mm
ベニヤを除いて僅差ですが、この実験では桧とマホガニーが曲げに強いようです。
④続いて、錘を外します。
『結果2』除荷して戻った先端の位置
・ベニヤ -10mm
・SPF -1mm
・杉 -1mm
・桧 0mm
・オーク -2mm
・ウォールナット -0.5mm
・マホガニー 0mm
桧とマホガニーが元に戻りました。
⑤次は、同じ条件下で角に金槌をぶつけます。
『結果3』凹んだ傷の観察
やはり、針葉樹より広葉樹のほうが硬いようです。
ということで、昨年こちらの工房ブログ(#103)で登場した弟子ですが、今年は「地震や台風も続き、木造のおうちも多いけど、どんな木が強いんだろう?」という疑問を持った姉弟子の夏休みの自由研究が完了いたしました。
既に夏休みは終わり、もう提出も終わっているようですが、クラスの中ではとても評判が良かったらしいです。
でも、一番人気の自由研究は『セミを獲って食べてみた』というレポートを提出した強者がいるようです(笑)
その後、実験するのが楽しくなったらしく、自分なりに考えた燃焼実験も行ったようです。
(大人と一緒に行いました)
結果としては、マホガニーが一番燃えにくかったとのことです。
そんなマホガニーがふんだんに使われた家具、たくさん在庫ございますっ!
という宣伝に繋げました(笑)
最後に、今回の実験はあくまでも夏休みの自由研究です。
実験方法や精度は子どもでも行える範囲のものですので、それを保証するものではありません。
どの木にも特性があり、目的によって向き不向きがあります。
でも、いずれの材料であっても丁寧に作られた家具たちは、大切にされながら100年、200年と今まで実際に残っていることがひとつの結果と言って良いかもしれませんね。