前回の買付けで連れ帰った、ビクトリア時代後期のミュージックキャビネット。
植物や鳥が描かれた繊細な象嵌も然ることながら、木目の流れに至るまで意匠の一部として作り込まれた英国家具です。
実は、この家具との出会いは、それよりも更に1年ぐらい前に遡ります。
ある日、現地のアンティークディーラーさんからメールをもらいました。
内容は「良いモノが出たぞ!」でした。
添付資料を開くとこのキャビネットが写っており、直ぐにでも欲しいと言いたいところでしたが、価格も決して即答できる数字ではありませんでしたし「やはり現物を見たい」と返しました。
翌日、また連絡が来たのですが、その文章は「Sorry」から始まっていました。
このキャビネットを紹介してもらうまでには、間にもう一つ異なるディーラーさんが入っていたらしく、我々の返事を待つ前に買い手が決まったという内容でした。
業者間の取引ではこのようなケースもたまにあるのですが、売れたと聞くと余計に欲しくなりますね…。
そこで、どこの国のどの店が買ったのかこっそり尋ねると、業者ではなく個人で購入されたとのことでした。
その売れてしまった家具が何故クレアアンティークスにあるかと言うと、運命の様なものを感じます。
この家具を購入されたのはイギリスのご婦人で、その後その方の屋敷に納められました。
実は、かなりお年を召されていたようで、その素晴らしい人生を送られたご婦人のご家族から「この家具を譲りたい」と言って頂き日本へ連れ帰りました。
もちろん今回は特殊なケースです。
そして、買い叩くのが仕事ではありませんので、その価値を落とさない金額で現地仕入れとして買い取らせて頂きました。
(クレアアンティークスでは、お持ちのアンティーク品買い取り及び委託販売等は行っておりません)
この度、これらの経緯を全てお話して、「アンティークなモノは全てそうですよね(笑)」と言いながらこれからも大切にしてくださる方の元へ。
ずっとそこに在ったかのように、ぴったりと納まりました☆